「このままじゃダメだ」、人が怖かった私が“希望”をまとってステージに立つまで|Change/me 2025 Second Half Contest Beauty賞受賞・田邉久美子さん
「どこまで話していいか、すごく悩んだんですけど……」
そう前置きしてから、田邉久美子さんは、ゆっくりと言葉を選ぶように話してくれました。
福岡在住で、在宅ワーク中心の生活。家から一歩も出ない日もある。
そんな日常を送る彼女が、Change/me 2025 Second Half Contestのステージに立ち、Beauty賞を受賞するまでの道のりは、華やかな変化だけでは語れません。
学生時代のいじめ。複雑な家庭環境。人と関わることへの怖さ。そして、大切な友人との別れ。
「自分は何もできなかった」という悔しさが、“挑戦する”という選択につながっていきました。
“希望”をイメージしたドレスで立ったステージは、田邉さんにどんな変化をもたらしたのか。その変化の物語を語っていただきました。
(取材・文:今村優里)
「何もできなかった」悔しさが背中を押した

Q. まずは、コンテストに出ようと思ったきっかけから伺わせてください。
どこまで話していいか、すごく悩んだんですけど……。一番大きなきっかけは、大切な友人を亡くしたことでした。
そのとき、「自分が何もできなかった」っていうのが本当に悔しかったんです。友人が悩んでいることには気づいていました。でも、一歩踏み込むことができませんでした。
「とにかくこのままじゃダメだ」と思っていたとき、コンテスト出場者募集のお知らせが目に飛び込んできたんです。
Q. 「友人の死」と「自分が変わりたい」が、田邉さんの中でどうつながっていったのでしょう?

私自身、家庭環境が少し複雑だったことや、学生時代に7年間いじめを受けていた経験もあって、人と関わることがとにかく怖かったんです。
でも学生時代に、メイクやファッションを変えてみたことがありました。すると、自分の気持ちが変わっただけでなく、周りの反応も手のひらを返したように変わり、いじめがなくなるという経験をしたんです。
ただ、それでも「人と関わるのが怖い」という気持ちは消えませんでした。その体験を誰かにシェアしようとか、誰かの役に立てようというところまでは、どうしても踏み出せなかったんです。
友人を亡くしたとき、真っ先に思ったのは後悔でした。過去の私と同じように悩んでいた友人に、もし自分の経験を伝えられていたら、何か違ったんじゃないか…って。
もう時間を戻すことはできません。
でも、これからは、過去の自分や友人のように悩んでいる人たちに、その体験を伝えられる人になりたいと思ったんです。
人生で一度も人前で話したことがない私にとって、ステージに立つだけでも、ものすごく勇気がいることです。
それでも、無理やりでも自分をその場所に連れていったら、どんな自分になれるんだろうという気持ちもありました。
「痩せない」と諦めていた私が、まさかの5.1キロ減!

Q. レッスンの中で、特に印象に残っているものはありますか?
たくさんありますが、管理栄養士・浦島みお先生の食事指導で、コンテスト期間中に5.1キロ体重が減ったことには、本当に驚きました。
正直、私は「痩せられないだろうな」って思っていたんです。もともと運動もしていましたし、筋トレもしていて。それでも産前の体重に戻れなくて。
「こんだけやってるのに痩せないなら、もう無理なんじゃない?」と思っていたくらいでした。
Q. すごいですね!5.1キロ減は、具体的に何を変えたのが大きかったですか?

食事の「内容」と「取り方」、そして「睡眠」です。みお先生に「もっと食べてください」って言われたのも衝撃でした。
自己流でどれだけ調べて実践しても全然できなかったことが、スルスル解決していった感じでした。
“希望=女神”をまとって、Beauty賞へ
Q. ダイエットもして臨まれた本番。ドレスの印象がすごく鮮明に残っているのですが、どのようなテーマで選ばれましたか?

まず、「誰かの希望になりたい」という目標がありました。
「希望」といったら「光」。光といったら……「女神」かな?と。そんなふうに連想して、「女神っぽいもの」をテーマに探していきました。
Q. パーソナルカラーや骨格診断なども、参考にされましたか?

はい。なんとなく「こういうドレスがいい」というイメージはあったんですけど、「それをどんな形に落とし込めばいいのか」が分からなくて。
イメージコンサルタントの川口清乃先生に「こんなイメージだけはあるんです」とお伝えしたら、「こんなのどうですか?」と候補を出してくださって。
そこから、イメージ通りのドレスを用意することができました。
Q. ドレスに合わせた所作やウォーキングも印象的でした。あれはご自身で考えられたのですか?

ありがとうございます。第2回大会のパフォーマンスショーで、丸岡舞美子先生(ウォーキング)がされていた表現がとても素敵だったので、先生にご相談して、取り入れさせていただきました。
ただ当日は、正直、頭が真っ白すぎて……あまり覚えていないんです。でも、先生方に「よかったよ」と言っていただけて、「そっか、ちゃんと伝わっていたんだ」と安心しました。
夫の「めっちゃ変わったね」がくれた確信
Q. ステージ上で名前を呼ばれた瞬間はどのようなお気持ちでしたか?

最初、自分が呼ばれていることに気づかなかったんです。気づいたときは、びっくりしすぎて「……え?」って(笑)。
「私だったの?」と、半信半疑のままステージに出ていきました。
Q. 周りからの反応で印象的だったものはありましたか?
夫がすごく褒めてくれたことです。
あまり「変わったね」とか言うタイプではないんですけど、「どう?」って聞いたら、「めっちゃ変わったね」って言ってくれて。
「今までやってきたことが、やっと形になってきたね」みたいに言ってくれたんです。
夫がそんなふうに言うことってあまりないので、本当に嬉しかったです。
Q.ご家族は最初から応援してくれていましたか?
夫には、最初は「変わらないと思うよ」って言われていました。
でも、出場が決まってからは何も言わなかったです。きっと見守ってくれていたんだと思います。4歳の娘にも、「こういう挑戦がしたいんだ」ときちんと話しました。
応援してもらえる環境をつくるために、「こんな自分になりたい」という気持ちを伝えたり、日々の中で小さな「ありがとう」をしっかり言葉にしたり、家族とちゃんと向き合うことを、以前よりも意識するようになりました。
ステージで終わらない、次は“居場所”をつくりたい

Q. 改めて、4ヶ月の挑戦を経て「変われた」と感じるのはどんなところですか?
見た目ももちろん変わりました。痩せましたし、メイクも変わりました。
でも、それ以上に大きいのは内面の変化です。
最初は、こうやってパソコンに向かって話すだけでお腹が痛くなっていたんですよ。Zoomの使い方すら分からなくて。
でも今は、こうしてお話もできますし、「こういうことをやりたいな」という漠然とした想いを、少しずつ形にして、人に伝えられるようになりました。
これは、以前の私だったら絶対にありえなかったことです。
Q. 素晴らしいですね。次に、どんな挑戦や未来を描いていますか?
過去の私みたいに、いじめや家庭環境で生きづらさを感じている人たちの“居場所”をつくっていきたいと思っています。
Change/meを通して、4ヶ月かけて応援していただき、支えていただいたことが本当に嬉しかったんです。
だからこそ、「コンテストで賞を取って終わり」ではなく、“次の場所へ進もう”と自然に思えるようになりました。
「次にどう生かそうか」「Change/meにどう恩返しできるかな」、そんなふうに考えている自分がいます。
もし、私がつくる居場所から、「コンテストに出たい」と思ってくれる人が生まれたり、Change/meを知るきっかけになれたら、それが何より嬉しいです。
“完成形”じゃなく“過程”が評価される場所

Q. 最後に、出場を悩んでいる方へメッセージをお願いします。
1人で変わることも、きっとできると思うんです。
でも、時間がかかるし、何より孤独ですよね。「変われたかも」と思っても、いつの間にか元に戻ってしまう。そんな経験がある方も多いと思います。
Change/meのいいところは、いろんな分野の先生が伴走してくれることです。だから変化が見えやすいのはもちろん、4ヶ月という期間があるからこそ、変化が“習慣”になって元に戻りにくいと思います
私自信も、たくさんの先生が支えてくださったおかげで、今もChange/meで学んだことを活かしながら、次に向けた挑戦ができる自分でいられています。
もし「どうせ変わらない」って一度でも思ったことがあるなら、その気持ちがある“今”こそ、一歩踏み出してみてほしいです。
最後に、一般的なビューティーコンテストって、“完成形”を評価されるイメージがありますが、Change/meコンテストは過程を見てくれている感覚がすごくありました。
「どれだけ頑張ってきたか」をちゃんと評価してくれるんです。
だから私は、「自信がない人ほど出た方がいい」と思います。私も、とんでもなく自信がなかったです。
私のように、人が怖い、容姿が好きになれない。そういう人こそチャンスのあるコンテストなので、ぜひ挑戦してみてほしいです。
最後に
-1-1024x576.png)
田邉さんの挑戦は、特別な人のサクセスストーリーではありません。
「人が怖い」
「どうせ変わらない」
「私なんて無理かもしれない」
そんな、過去の自分が何度もつぶやいてきた言葉から始まった物語です。
7年間のいじめ。複雑な家庭環境。
大切な友人を失った後悔。
「何もできなかった」という悔しさが、「このままじゃダメだ」という決意に変わったとき、彼女はステージに立つことを選びました。
1人で変わろうとするのではなく、伴走してくれる人たちとともに、4ヶ月かけて少しずつ整えていく。
見た目も、習慣も、思考もガラリと変えて、“希望になりたい”と願いながら選んだドレスは、気づけば自分自身の希望にもなっていました。
そして今、彼女は言います。「賞を取って終わりじゃない」と。
Change/meコンテストは、完成された人が出る場所ではありません。自信がある人のための舞台でもありません。
「このままじゃダメだ」と思った、その瞬間に立てる場所です。
次回コンテストは2026年6月27日。
もし今、心のどこかで「本当は変わりたい」と思っているなら、その気持ちがある“今”が、きっと変わるタイミングです。
あなたの一歩をお待ちしています。
