有村藍里さんが語る「変わる勇気と自分らしさ」~「あのときはありがとう、頑張ったね」と言えるようになるまで、私は歩き続ける~

〜有村藍里×Change/me トークイベントレポート〜
2025年7月13日、東京・丸の内にて「有村藍里×Change/me トークイベント『変わる勇気と自分らしさ〜変わるって、少し怖い。でも、きっと楽しい〜』」を開催しました。
“変わりたい、でも怖い”。
そんな想いを抱えるすべての人へ、新たな一歩を踏み出す勇気を届けたいという願いを込めて企画された、本イベント。
ゲストは、Change/meが大切にしてきたメッセージ「人はいつでも変われる、私も変われる」を、まさに体現する存在である、タレント・有村藍里さん。

有村藍里さん
兵庫県伊丹市出身。16歳で芸能界デビュー。2017年、本名の有村藍里として独立。
独立を機に積極的に女優としての活動も始め、映画・ドラマ・舞台・テレビなどにも多数出演。2019年にはフォトエッセイ「1mmでも可愛くなりたい」を出版。
2020年「with(講談社)」にてコラムの連載をスタートし、アパレルブランドやコスメをプロデュース。
2025年現在は、香水のプロデュースをするなどファッションや美容関連にも活動の幅を広げている。
これまでの活動の背景には、何度も「自分を変えたい」と立ち上がり、その道のりを、飾らず、等身大の言葉で発信し続けてきた姿があります。
その姿に、私たちはChange/meが大切にする「自分らしくあること」というテーマを重ね、“力強さ”と“やさしさ”の両方をもつ有村藍里さんの言葉を通して、「変わりたい」と願う誰かの背中をそっと押したい——そんな想いを込めて、このイベントをお届けしました。
この記事では、当日ご来場いただけなかった方にも、その空気感が少しでも届くよう、トークセッションの内容を中心にレポートとしてご紹介します。
(文:今村優里)
引きこもりだった私が「変わろう」と決めた瞬間

─本日は来てくださって本当にありがとうございます。どうぞよろしくお願いいたします。
こんにちは、有村藍里です。よろしくお願いいたします。
── SNSでもたびたび「人見知りで内向的だった」といった幼少期のエピソードを発信されていますよね。子どもの頃は、どんなお子さまだったのでしょうか?

はい、子どもの頃は、いつも両親の後ろに隠れているようなタイプでした。久しぶりに会う親戚に話しかけられても、自分で答えることができず、母に“通訳”してもらうほど人見知りだったと思います。
中学生の頃には、人間関係がうまくいかなくなり、学校に行きづらくなっちゃった時期があるんですね。家から出るのが嫌になって、引きこもり状態になってしまいました。
学校を休んでいることも母には言えなくて、朝は制服を着て登校するふりをして、母が仕事に出かけた後にこっそり家に戻る……そんな日々を過ごしていました。
そんな自分に対して情けなさや悔しさを感じていましたし、「どうして私は“普通”にみんなみたいにできないんだろう」と、自分を責める気持ちでいっぱいでした。
地獄の底にいるような真っ暗な気持ちでしたが、自分の弱さゆえ、誰にもそれを相談できませんでした。
──そんな藍里さんが「変わろう」と決意したきっかけは何だったのでしょうか?
「本当に自分がしたいことって何だろう」と進路について考えている中で、「このまま高校生になったら、私はどうなってしまうんだろう」と、ものすごく不安になったんです。
これまでの自分のままでは、心が晴れることもないし、何かいいことが起こるとも思えない。思いきって何かを変えなければ、このままずっとズルズルと同じ状態が続いてしまうんじゃないか。
そんな未来が怖くなって「そんな未来は絶対に嫌だ」と思ったのが、変わろうと決意したきっかけでした。
“自分ではない誰かになりたい”から踏み出した、芸能界への第一歩

── そこから「芸能界デビュー」を選ばれたのは、かなり思いきった決断だったのではないでしょうか。「変わる」ための手段として、なぜ芸能界を目指したのですか?
当時、インターネットでたまたま芸能事務所の情報を見つけたんです。そこにはポートレートモデルのお仕事もあると書かれていて、「やってみたい」と思いました。
その場所なら、“今の自分ではない誰か”になれるんじゃないかと感じて、思いきって応募することにしたんです。
最初は「芸能界に入ってスターになりたい」という気持ちよりも、「自分を変えたい」「変わりたい」という思いが強かったと思います。
「明るくて、まわりの人まで笑顔にできるような人になりたい」と思っていました。
── 見事、芸能界デビューを果たされたあと、さまざまなメディアやSNSを通して、いろんな声が届く経験もされたかと思います。そうした世間の声と、どのように向き合ってこられたのでしょうか?
もともと大阪の事務所で活動していた頃は、芸能界の中でもいわゆる“無名のグラビアアイドル”として、地道に活動を続けていたんです。
そんな中、ある新聞記事をきっかけに一気に注目を浴びるようになりました。
突然の出来事で、想像を超える数の意見やコメントが寄せられて…。ショックも大きかったですし、自分の気持ちがまったく追いついていないまま、メディアやSNS上にいろんなご意見をいただいたことでかなり悩みました。
事実と異なることもたくさん書かれていたりして、「私、何か悪いことしたのかな」と思ってしまうような時期もありました。
でも、私にとってやっぱり大きかったのは、「あの頃にはもう絶対に戻りたくない」という気持ちです。
引きこもりだった中学生時代の自分が、本当に苦しかったからこそ、「あのとき以上につらいことは、もうないはず」と思えるようになったんです。
あの頃が自分の“底”だったから、あとは上がるだけ。そんなふうに、自分に言い聞かせるようにしてきました。
カメの歩みでも、自分のペースで一歩ずつ

── 今でも、新しい挑戦をする中で、不安や怖さを感じる場面もあると思いますが、どのように乗り越えていますか?
当時の事務所の社長さんから「ウサギとカメのお話で言えば、あなたはカメさん。でも、ゆっくりでも着実に進んでいけば、きっとウサギに勝てるときが来るよ」と言っていただいたことが、今でもずっと心の支えになっています。
大きなことや派手なことはできないかもしれないけれど、一歩ずつでもいいから前に進む。
自分のペースで歩き続けていれば、きっと自分が望んでいた未来に近づける。そう信じて、今も挑戦を続けています。
もちろん、「本当に大丈夫かな」「私にできるのかな」と不安になることは、今でもあります。 でも、「怖いからやめておこう」と思ってやめてしまったら、きっとあとで「やっぱりしておけばよかった」と思う自分がいるって、よくわかっているんです。
だからこそ、少しぐらい失敗してもいい。
とにかくやってみよう、挑戦してみよう。そう思って、前に進むようにしています。
自分を好きになるために選んだ、未来への扉

── 2018年には、大きな美容整形をされています。美容整形を決断したのはどのような背景があったのでしょうか?
「芸能事務所に応募したんだから、自信があったんでしょう?」と言われることもありますが、実は、もともと自分の見た目にはまったく自信がありませんでした。
そして、私が芸能の世界に飛び込んだのは、“心を変えたい”という思いが強かったからで、当初は外見についてそこまで気にしていませんでしたし、美容に関しても、どちらかというとズボラなタイプでした。
でも、メディアに出させていただく機会が増えるにつれて、見た目に関するご意見やお声をたくさんいただくようになったんです。
無意識に口元を隠してしまう癖があることにも気づき、「どうしていつも口元を手で隠してしまうんだろう」と考える中で、「もしかしたら、私は口元にコンプレックスがあるのかもしれない」と思い始めたんです。
それから、自分が他人からどう見られているのか、どう思われているのかが頭から離れなくなったんですね。
ごはんを食べるときも見られ方が気になって、家では手鏡を置きながら「どうやって食べればキレイに見えるか」を分析していました。
「このコンプレックスがなくなったら、私はどう変わるんだろう」
「人前で思いっきり笑える未来があるなら、それを見てみたい」
「自然な笑顔になれる自分になりたい」
・・・と強く思ったときに、美容整形という方法があることを知りました。
そして、「やってみたい」と思うようになったんです。
──後悔のない選択をするために、どのようにその決断をされたのでしょうか?

ちょうど見た目のことで悩んでいた時期に、”中学生の頃の自分”が戻ってきたような感覚になったんですね。
うつむきがちになって、人と会いたくない、外に出たくないという気持ちが強くなって。「このままでは、あの頃の自分に戻ってしまうかもしれない」と、すごく不安になりました。
そんなときに、美容整形のカウンセリングを受けに行ってみたんです。先生のお話を聞いて「やってみたい」と思ったのですが、その先生はとても誠実な方で、「手術の内容やリスクをきちんと自分でも調べて、それでもやりたいと思ったら、また来てください」とおっしゃってくださったんですね。
それで、一度家に帰ってから、じっくり時間をかけて考えました。
「整形をした未来の自分は、どう感じるんだろう?」 「逆に、しなかった未来の自分はどうなっているんだろう?」 そんなふうに、何度も何度も自問自答を繰り返しました。
そのうえで、最終的に「やっぱり私は、変わりたい。整形したい」という気持ちが変わらなかったので、決断しました。
── 美容整形をしたことで、心にはどのような変化がありましたか?
すごく率直に言うと・・・、言葉が悪いかもしれませんが、見た目のことはどうでもよくなりました。
以前の私は、見た目ばかりを気にして、どこか心が暗くなっていた部分がありました。でも、その“気になる部分”がなくなったことで、「こんなに自然に笑えるんだ」とか、「こんなに無邪気にはしゃぐこともできるんだ」って、新しい自分をたくさん知ることができたんです。
周りの人たちからも「変わったね」と言われることが増えました。なかでも、親友が「本当に明るくなったね。整形して良かったね」と言ってくれたことが一番嬉しかったです。
美容そのものももっと楽しめるようになって、ファッションもコスメも、以前だったら選ばなかったような色にも挑戦するようになりました。
そういう前向きな気持ちに出会えたことが、本当に良かったなと思っています。
私にとっての「可愛い」は“笑顔でいられること”

── 藍里さんの中で「可愛い」はひとつのキーワードだと感じますが、過去と今で「可愛い」の定義に変化はありましたか?
今の私にとっての「可愛い」は、“笑顔でいられること”です。
”笑顔”には、人を集めて、あたたかい気持ちにさせる力があります。なにより、自分自身も楽しい気持ちになれます。
笑顔を心がけるようになってから、自然と前向きな気持ちが湧いてきて、海外旅行に行くようになったり、ジムに通ってみたりと、自分でも驚くくらいアクティブになりました。
見た目にとらわれて、落ち込んだり、暗く沈んだりするくらいなら、笑顔でいられる自分であることの方が、ずっと大事。
つまり、私にとっての「可愛い」は、外見のことだけじゃなくて、“笑顔でいられる状態そのもの”なんだと思います。
揺れる気持ちもまるごと伝えたい

── 昨今では、情報発信やブランドプロデュースなど、「表現者」としての活動の幅も広がっていますが、そのきっかけはなんだったのでしょうか?
最初のきっかけは、グラビアアイドルとして活動していた頃に始めたブログでした。
人前で話すのはあまり得意ではないのですが、文章であれば何度でも書き直して、納得のいくかたちで気持ちを伝えることができます。 その過程で、「文章を考えることが好きなんだ」と気づくようになりました。
発信の根底にあるテーマは、ずっと一貫して「変わりたい」という思いです。
気持ちは日々揺れ動くし、「昨日はこう思っていたけど、今日はちょっと違うかも」と感じることもあります。そういった“変化”も含めて、正直に残していきたいなと思うんです。
思い浮かんだことをバーっと書き出して、自分の中で納得できるかたちに整えてから、発信するようにしています。
飾らない自分のまま、ありのままの気持ちを伝える。それが、必要としてくれる誰かに届いたらいいなと思って発信を続けています。
── 藍里さんの発信には、「弱さ」も含めた等身大の印象があります。それは誰かを勇気づける一方で、相手に自分の弱点をさらけ出すことにもなると思いますが、なぜあえて「弱さ」も発信しているのでしょうか?
すごくシンプルに言うと、「強くなりたいから」です。
弱さも含めて発信することで、「もう、そうするんだ」と決められるというか、目標に対して覚悟を決められるような感覚があります。
正直なところ、「そこまでしないと私はきっと頑張れない」と、自分でもわかっているんだと思います。
ブレない「私らしさ」で、誰かの背中を押せる自分であるために

── 発信を重ねる中で、「本当の自分」「本当に伝えたいこと」と「見られ方」「受け取られ方」にギャップを感じることはありませんか?
「本当はこうなのに……」と思うことがあっても、今は「この人にはそう見えているんだな」と、“違い”として受け止められるようになりました。
大切なのは、「自分はこう考えている」「だからこう行動している」という“芯”を、自分の中にしっかり持っておくことだと思います。
その芯があるからこそ、たとえ自分とは違う受け取られ方をしたとしても、「この人にはそう見えているんだな」と受け入れられるし、ご意見に対しても「ありがとうございます」と素直に受け止められるのだと思います。
── アパレルやコスメ、香水など、藍里さんがプロデュースされている商品にも、そうした“芯”のような想いは共通していますか?
すべてに共通するのは「1ミリでも可愛くなりたい」という思いです。
でも、その「可愛くなりたい」は、決して見た目だけのことではなくて、内面から“変わりたい”という気持ちも含んでいます。
私自身も、「変わりたいけど変われない」「一歩踏み出したいけど勇気が出ない」と悩んでいた時期があったからこそ、同じような想いを抱えている方々に向けて、私のプロデュースしたものがその背中をそっと押す存在になれたら…そんな気持ちで作らせていただいています。
「ちょっとだけ自分を好きになれる」「少しだけ自信が持てた」。
そんなふうに思ってもらえるきっかけを届けられることが、私の願いです。
未来を変えるのはいつだって今日の自分。

── 最後に藍里さんから、会場の皆さまへメッセージをお願いします。
今日来てくださったみなさまに、お手紙を書いてきたので読ませていただきます。
今日は会場にお越しくださった皆様、改めて本当にありがとうございます。
過去の私は生きるために変わるためにと何度も選択をしてきました。
たとえそれが自分にとってしんどい選択だったとしても、そのときに踏ん張ってきたから今の私がいます。
未来を変えるのはいつだって今日の自分。誰だって変わろうと一歩踏み出すのが怖い。変わること自体、とてつもなく怖いものです。
でも、自分の選択が未来を変える。自分の選択が自分を変える。何度失敗しても、どれだけ笑われても、その度に私は立ち上がり、未来を変えるための選択をします。
大きな変化はなくてもいい。小さな変化を積み重ねていけば、きっといつかなりたい自分に近づけると信じています。
弱い自分を変えたい。すぐに投げ出そうとしてしまう自分を変えたい。そんなふうに未来への希望を抱きながら、それでも何度も挫折をしたり、逃げ出したくなったり、私はいつ変われるのだろうと落ち込む日もあります。
そんな私を支えてくれているのは、これまでの私が積み重ねてきたもの。無駄なことは一つもありませんでした。本当に少しずつだけどちゃんと変われてる。
また同じ失敗を繰り返してしまったと嘆く夜もあるけれど、全く同じことなんて起きていません。 少しずつでも変化できているから。
挫折するたびに悩んで苦しんで立ち止まって、「もう無理だ」と泣いてしまう日もあります。それでも、無情にも時間は進んでいきます。
そんなとき、力を振り絞って、もう一度立ち上がる。 昨日より、今日より、明日。1ミリでも前へ進めるように。
また私は自分にとってしんどい選択をしていくでしょう。自分を誇れる道を選ぶでしょう。
そしていつか、その選択をしてくれた過去の自分に、「あのときはありがとう。頑張ったね」と言えるようになるまで、私は歩き続けます。
過去を否定することは、自分を否定すること。
どんな自分も丸ごと受け入れて愛することができたら、きっと今目の前に広がっている世界が驚くほど色鮮やかだったことに気づけるはずです。
本日は本当にありがとうございました。
最後に

誰かの評価ではなく、「自分」と向き合い、揺れ動く気持ちもまるごと抱きしめながら、それでも一歩踏み出す。
その選択の先に、きっと“未来の自分”が待っている——。
有村藍里さんが語ってくれた言葉のひとつひとつには、過去の葛藤や不安、そしてそれを乗り越えてきた経験がにじんでいました。
弱さを否定せず、丁寧に向き合うことで強さに変えていく姿は、多くの人の背中をそっと押してくれるはずです。
「変わるって、少し怖い。でも、きっと楽しい。」
このイベントタイトルに込められた想いが、参加された皆さん、そしてこの記事を読んでくださったあなたにも、そっと届いていたら嬉しいです。
改めまして、有村藍里さま、ご来場くださった皆さま、応援してくださった皆さま、本当にありがとうございました。
これからもChange/meは、たくさんの人の「変わりたい」を応援できるブランドになるよう、成長してまいります。
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